Blog記事一覧 > スポーツ障害、捻挫・肉離れ・膝痛 > 膝に水がたまった場合
膝に水がたまるといった経験をされた方は、それなりにいらっしゃるのかと思います。
この膝に水がたまることを関節水腫といいます。
このように言えば膝が大変なことになっているなんて思うかも知れませんが、日常生活でのちょっとしたことでも膝に水が溜まることはあります。
例えば、普段あまり歩いたりしない方がハイキングや旅行などですこし長い距離を歩いた時や、久しぶりに草むしりを長い時間した、または階段の上がり下りをたくさんした場合などといったような些細なことでも膝を傷め、関節に水がたまる原因となります。
関節は関節包という膜で覆われていてその中に関節液があり、潤滑油の役目を果たしています。
関節包の内側にある滑膜が何らかの原因で炎症を起こすと、関節液が普段以上に分泌されリンパ管での吸収が間に合わずに結果として膝に水がたまる状態になります。
軟部組織は原因もなく自然に炎症を起こすことはありません。
何らかの外力により滑膜の繊維が損傷し、炎症を起こした結果水がたまる場合が多いです。
よく膝にたまった水を抜くとクセになるといったような話しを耳にすることがありますが、癖になるのではなく滑膜の炎症が治まってないために関節液が出続けるのです。
水を抜くとその量や色などで他の病気がないか診断に役立つそうなので、その場合は良いと思います。
しかし、何らかの外力によって滑膜が損傷して水がたまった場合は、何度水を抜いても損傷した組織が修復されるまでは関節液がいつも以上に出続けると思いますので、その場合は損傷個所をしっかりと治療することをお勧めします。
損傷した組織が修復されれば、たまった水は自然と吸収され元通りの膝の大きさに戻ります。
ですので、膝に水がたまった場合は一度整形外科を受診して、それでも改善しない場合は治療院等で適切な治療を受けることをお勧めします。